2014年03月21日 02:47
漫画「仁-JIN-」のペニシリン精製のシーンを再現をめざして、研究を進めた。
アオカビ、ペニシリンについて。
アオカビは Penisillium 属に属するカビの総称であり、一般的には青色のコロニーを作り黄色い色素を産出する。このアオカビが作るペニシリンは抗生物質の一つで、細菌の細胞壁の合成を阻害することで細菌の増殖を抑える。
ペニシリンの抽出過程
様々なところに生えたアオカビからペニシリン生成能を持つアオカビを探し出し、液体培養を行った。その後液体培地を濾過し、酢酸エチルを用いて抽出を行った。ペニシリンは水溶性のため、水の層に高い濃度のペニシリンが集まった。
この水の層の部分の溶液を活性炭に通したところ、活性炭にペニシリンが吸着した。
酸性の物質であるペニシリンを残して、他の塩基性の物質を除去するために、この活性炭に酢酸水溶液を通した。塩基性の物質は酢酸水溶液に溶け出て、ペニシリンは活性炭に残った。
この活性炭に炭酸水素ナトリウム水溶液を通し分画したところ、ペニシリンは塩基性溶液である炭酸水素ナトリウムと一緒に抽出された。
実験結果
上記の方法で抽出した抽出液を浸したろ紙を納豆菌の生えた培地に置くと、納豆菌はろ紙の周りだけ死滅し、阻止円ができた。
考察
阻止円が小さいため濃度が薄いと考えられる。