土壌の環境に注目し、植物に有害な細菌の増殖を防ぐ色素や抗生物質を作る放線菌という細菌について研究を進めた。放線菌はとても謎が多く、現在も研究が進められている菌である。
放線菌の発見や単離 外観や色素の生成の観察 色素や抗生物質の効果の証明およびそれらの抽出
腐植酸を用いて、放線菌だけが生えることのできる培地を作り、キャンパス内の土壌から3種類の放線菌を発見し、単離に成功。
赤い色素を作る種、青紫色の色素を作る種、生成物が目視できない種が確認できた。色素は寒天培地の色の変化により確認できた。これらの放線菌はいずれも方線状のコロニーを形成した。
赤い色素を生成する種を用いて、抗生物質が染み込んだ寒天を納豆菌を蒔いた培地の上に置いたところ、円状に納豆菌の生育が阻害されているのが確認できた。
またこの種をフラスコ内で液体培養し、液体培地内に色素を多量に作らせた後、カビを投入するも、カビによるコロニ
ーは形成されなかった。
この赤色色素の性質を調べるために千葉大学園芸学部の放線菌赤色色素の抽出に関する論文などの資料を参考に抽出を試み、遠心分離、クロマトグラフィーを行うが、うまく抽出できなかった。