2014年03月21日 02:23
ワサビの殺菌効果の検証を行った。わさびは日本の伝統的な調味料で、生魚などの食材とともに出されることが多い。ツーンとした辛さが特徴的である。なま物との相性は、味、衛生面と共によい身近な存在である>
研究目標
わさび由来の抗菌、殺菌性の発見
研究成果
PDA、肉汁の2種類の培地に、
◉培地に直接練りこむ(わさねり)、
◉培地の上から粉ワサビを溶かしたものを添加する(わさふり)、
◉培地に粉ワサビを溶かした液体で50度洗いした鶏肉を添加する(50度わさび)、
の3種類の方法でワサビを加え、菌がどのように繁殖するか観察した。
手順として
①PDA培地と肉汁培地をそれぞれ普通のものと粉ワサビを混ぜ込んだもの(2.5%)の2種類ずつ作る。
②普通の培地の半分とワサビを練りこんだ培地に鶏肉を静置する。(条件を合わせるため。)
③残りの普通の培地に粉ワサビを溶かした液体で50度洗いした鶏肉を静置する。
④②で鶏肉を静置した普通の培地には少量(5μl)の粉ワサビを溶かした液体を添加する。
⑤インキュベーターに入れ二週間観察する。
とした。
結果
目測でできた菌のコロニーの大きさを測ったところ
コントロール>わさねり>50度わさび>わさふり
となった。
わさねりは肉汁培地では3日目以降培地に虫が湧いてしまい、データが取れなかった。
培地別にみると肉汁培地の方が若干コロニーの大きさが小さかった。
できたコロニーはカビからその他の菌まで様々なものがあった。
考察
今回はすべての培地の条件をそろえるため、培地に肉を添加したが、そのため肉の栄養により菌が繁殖してしまったため、培地にのみワサビを添加したわさねりは効果が低かったのであると考えられる。
よって培地のみで実験を行った場合わさねりにも一定の効果があることがよそうされる。
わさふり以外の方法では粉ワサビを溶かした液体を加熱したため抗菌成分であるアリルイソシアネートが失活してしまい、結果常温のワサビ溶液を加えたわさふりが最も効果が高かったのではないかと思をれる。
今後のテーマ
肉を添加しないと菌が増殖しないのか。
今回の実験では粉ワサビを使用したが、市販のチューブワサビ、または、すりおろしたワサビでは違う結果は得られるのか。
ワサビによりどんな菌が抑制されるのか。